2012年10月6日土曜日

ABC予想と、コピーライティングの再現性

近年、驚くような発見が相次いでいる。

ロシアの11歳少年が見つけたという、内臓まで完璧に残ったマンモスの遺骸。空間の70%に満ち満ちているとも言われる謎の物質、ダーク・マター。

・・そして、また数学の世界でも。

すこし前に、NHKが特集した天才数学者の番組を見たけど、微積分でさえチンプンカンの僕にはよく分からないことばかりだったのね。

ただ、リーマン予想や ポアンカレ予想と呼ばれる難題が存在していて、その証明に一生を賭ける数学者が存在してる、ってことだけはめちゃめちゃよく理解できた。

京都大学の望月新一(もちづきしんいち)教授が “ABC予想” を解明したと言われても、やっぱりピンとこない僕だけど、このことが事実なら、人類のあらゆる文明に影響を与えるかもしれないほどの大きな偉業であろうことは分かる。

数学や科学といった “基礎学問” の世界で、なにやら “発見” とか “解明” という言葉が聞かれた時に、僕らにできる事といったら、たぶん、いろんな業界の 『特許戦争』 や 『業績貢献』 をめぐるドラマがあるんだろうな。・・とか、おそらく華々しい報道の背後で、経済・名誉・産業界の立ち位置をめぐって、喧々諤々(けんけんがくがく)のやり取りがあっているだろうと、想像を逞しくすることだけなのかもしれないけど。


多少間違っている部分があってもご容赦願いたい。

僕は、中学校の時点で “理数系の脳ミソ” がスッカラカンであると認めてしまったやつなので・・。


自然界の法則が一端解明され、さまざまな分野に応用された途端、僕らの周囲はいろいろと変化する。
『法則性の確立』 とは、まぁ、だいたいそんなもので、一見しただけでは世間と縁遠い世界の出来事のように思えながら、その実、世の中のあらゆる仕組みや概念を変えてしまうものだ。


ここらで、コピーライティングの世界に目を向けてみよう。

『○○の法則』 や 『××の型』 を なんぼ覚えてみたところで、それがいったい何だというのか。一端 方程式が確立されれば、誰でも応用はできる。誰もが “カンタンに応用” できるからこそ方程式は有難わけ。

数学落第点の僕でさえ、三角形の二辺の長さが分かれば、いくつかの数値を導き出すことくらいは造作もない。(・・たぶん)
つまり、方程式や法則をどれだけ知っているかが大切ではないということ。知っていることをどう使うか、というのが大切なんじゃないか。

文章の読み書きができる人であれば、誰だってコピーは書けるし、コピーの本を1冊でも読んだ人なら、間違いなく “それらしい” コピーは書ける。・・だけど、そうじゃないでしょ? っていうお話。


自分が学んだ “法則” や “テクニック” を使って “何を” 伝えようとしていますか?

いったい “どんな事がらを” 世の中に提供するんですか?


そこらを、ちょっと考えてみてほしいわけね。


そういった根本的な部分に思いが向かわないようであれば、コピー技術など 百害あって一利なし。・・ってのは すこし言いすぎだろうけど、ほとんど価値のある行動には結びつかないことだけは断言できる。

『マーケティング』 にしろ 『コピー』 にしろ、それを通じて伝えられるメッセージの質が大切なのであり、社会に対して有益な商品・サービスを提供することにこそ意味がある。


そうでなければ、小手先の技術を振りかざした行く先は、資本主義の仕組みの中で溺れる “一般大衆” のまま。どんなに背伸びをしてみても、永遠に浮上するのはムリな話ではないか。・・なぜなら、ノウハウやテクニックという “技術” は、どこまでも技術なんだから、である。

価値を、知恵を提供することもできず、つまるところ 「お金だけちょうだい」 が本音という有り様では、そもそもお話にならんでしょう。


1 件のコメント:

  1. こんにちは。荒井です。
    記事を読ませてもらいました。

    QUESTフォーミュラーとかPASONAの法則とか、知って、記事がなんとなく面白くなったような気がして、喜んでいる自分がいます。
    しかし、あしTAKUさんが、書かれているように、それはテクニックでしかないのですね。
    きっと、想いを持って記事を書かないと、どんなに素晴らしいテクニックも、生きてこないのですね。

    あしTAKUさんの記事から、QUESTフォーミュラーとかPASONAの法則とかの意味を考えさせられました。

    まだまだ、初心者なので、今後も、ライティングとかなり向き合うことになりそうですが、頑張って行きたいです。

    コミュニティーの方では、よろしくお願いします。

    返信削除

▼あなた自身の 「問題」 や 「テーマ」 についても、読者とシェアを。