2012年8月22日水曜日

『シャッター商店街』の国

全国にひろがるシャッター街は、日本の “未来” を暗示するのか・・

最近では “シャッター商店街” の話題もあまり聞かれなくなった。

一部の地方都市だけではなく、いまや全国いたるところで、かつての小売店があった場所に残された “静かな町並み” を見るようになって、もはや空き店舗の並ぶ風景は 『日本の常識』 になったと、きっと誰もが感じているのだろう。

20数年前。
大型ショッピングセンターが、近くのバイパスに進出してくると聞いたとき 「 これは町の危機だ!」 とばかり、町おこしに奔走(ほんそう)していた頃がなつかしい。

“九州の軽井沢”として有名になった、現在の 『由布院』 を世に知らしめた立役者のひとり、溝口薫平(みぞぐちくんぺい)氏に話を聞き、「地域社会の意識を変えようと思うなら、最低10年。辛抱辛抱」 との教えを受けたり、
海辺の開発なら 「世界のヤマハに聞けばいい!」 とばかり、当時のヤマハ発動機社長、江口秀人(えぐちひでと)氏が、戦時中唐津に疎開した経験をもっていらっしゃるという、たったそれだけの縁をたよりに、静岡まで金も持たずに走ってみたり…。
ピーク時には、年間300日以上も自宅に帰らず走りまわっていたような気がする。

そうそう。ちょうどこの頃、高知県の馬路村(うまじむら)でも村おこしがおこなわれていて、『ごっくん馬路村』 の開発に成功したというニュースを聞いて、すぐに現地へ。・・その美味(うま)さ、ネーミングのセンス、マーケティング展開の見事さに圧倒された覚えもある。

思い返せば、つくづく なつかしいね~・・。


時代は下って2004年。
三浦展(みうらあつし)氏の力作 『ファスト風土化する日本 ~郊外化とその病理』(洋泉社刊) を一読。「あぁ…こりゃ、うちの町だけの問題じゃないんだわ」 と絶句しつつ、ページを1ページめくるごとに全身から血の気が引いていくのも感じた。

この 『 ファスト風土化する日本 』 と、ムック版 『 検証・地方がヘンだ!』(同前) の2冊は、ぜひとも全国の商店主さんに一読を勧めたいところなんだけど・・
コピーライターの僕としては、こんなに優れた“マーケティング・ルポルタージュ”作品でありながら、もしも平凡な書名(タイトル)が付けられていたならば、たぶん、この本 『ファスト風土化する日本』 だって、ま~ったく注目されなることもなかっただろう ことに、ぜひ注目してほしいと思う。つまり・・

優れた技術、画期的な商品、世界に誇るべきサービスなど、この国に眠っている数々の “宝物” を活かすも殺すも、すべては、コピーライターの手腕に懸かっているということだ。

※ネーミングについては 『 ONOMAGRAPHY ~命と名との妙と明~ 』 のブログが、すご~い ナイスです。


・・そして、現在。
ネットを活用すれば、そこには国境が存在しないに等しい。つまり、日本のコピーライターが世界市場に向けて活躍する時代は、今まさに “ 夜明け ” を迎えたばかりの 『 黎明期(れいめいき) 』 にあることを、ここに確認しておきたい。 いざ、「がんばろう!日本。」 だもんね。



2012年8月22・23日の“オープンカレッジ”には 『黎明期の日本』 を懸命に生きる “お二人” にゲスト出演して頂きました。一歩前進することに躊躇している 「あなた」 に、ぜひ聞いていただきたい!
小売商店主さん、そして、中小企業に勤めるサラリーマンさん必聴の “リアルな肉声がぎっしり詰まった” インタビュー音声です・・

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